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胃・十二指腸潰瘍

目次

胃・十二指腸潰瘍とは?

胃潰瘍の内視鏡検査写真
【胃潰瘍の内視鏡検査写真】

胃・十二指腸潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜が胃酸やペプシンなどの消化液で傷つき、深い損傷を伴う疾患です。

慢性的なみぞおちの痛みや吐き気、食欲不振などの症状がみられ、出血や穿孔による急性の危険だけでなく、慢性出血によって貧血の原因となることもあります。

日本では近年、ピロリ菌の除菌療法や健康意識の高まりにより患者数は減少傾向にありますが、高齢化やNSAIDsの長期使用、ストレスや不規則な生活などにより、依然として新たな発症例が見られます。

自覚症状が軽くても放置せず、早期に胃内視鏡検査(胃カメラ)を受け、適切な治療を受けることが重要です。

胃・十二指腸潰瘍の原因

日本消化器病学会のガイドラインによると、胃・十二指腸潰瘍の主な原因は、ピロリ菌(Helicobacter pylori)感染と非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用とされています。

ピロリ菌(H. pylori)感染

【ピロリ菌の電子顕微症画像】(ヤクルト中央研究所HPより引用)
【ピロリ菌の電子顕微症画像】(ヤクルト中央研究所HPより引用)

ピロリ菌は胃粘膜に定着して慢性的な炎症を引き起こし、粘膜の防御力を低下させることで潰瘍を発症しやすくします。

日本ではピロリ菌感染は中高年層に多く、除菌治療の普及により新規感染は減少していますが、感染を放置すると再発や胃がんのリスクも高まるため、早期の診断と除菌が重要です。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用

ロキソプロフェン、アスピリンなどの解熱鎮痛薬は、胃粘膜を保護するプロスタグランジンの産生を抑制するため、長期使用や高齢者では潰瘍のリスクが高くなります。

必要時は予防的に胃薬の併用が推奨されます。

ストレス

過度のストレスが胃酸の分泌を増加させることが知られており、特に強い精神的・身体的ストレスが長期間続くと、潰瘍の発症リスクが高まることがあります。

飲酒・喫煙・食生活

アルコールや喫煙は胃粘膜の血流や再生能力を低下させ、潰瘍の発症や治癒遅延を招きます。

脂肪分の多い食事や過度な香辛料の摂取も粘膜を刺激し、リスクを高めます。

胃・十二指腸潰瘍の症状

胃・十二指腸潰瘍の症状

症状として一番多いのが、上腹部痛(みぞおちの痛み)です。

胃潰瘍では、食事中から食後に痛むことが多く、十二指腸潰瘍は空腹時や夜間に痛むことが多く、食事をとると症状がやわらぐことがあります。

代表的な症状は以下となります。

  • みぞおちの痛み
  • 胸やけ
  • 胃もたれ
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • タール便(黒い便)
  • 吐血

胃・十二指腸潰瘍の検査・診断

胃・十二指腸潰瘍の診断には、粘膜の状態や出血の有無、原因となるピロリ菌の有無を正確に把握することが重要です。

胃内視鏡検査(胃カメラ)

胃内視鏡検査(胃カメラ)
【胃潰瘍の内視鏡検査写真】(OLYMPUS EndoAtlasより引用)

胃や十二指腸の粘膜を直接観察でき、潰瘍の有無、出血や穿孔、腫瘍の有無などを正確に確認できます。

検査中に必要に応じて組織を採取することも可能で、ピロリ菌の検査や胃がんとの鑑別診断にも役立ちます。

鎮静剤を使用することで、検査のつらさを最小限に抑えることができます。

ピロリ菌検査

尿素呼気試験、便中抗原検査、血中抗体検査、内視鏡での生検による迅速ウレアーゼ試験などがあり、状況に応じて選択されます。

X線バリウム検査

バリウムを飲んでレントゲン撮影を行い、胃や十二指腸の形や異常を調べる検査です。

胃カメラが難しい場合や初期の検査として使われることがありますが、詳細な観察は内視鏡検査のほうが優れています。

胃・十二指腸潰瘍の治療

胃・十二指腸潰瘍の治療は、原因に応じた薬物療法を中心に、場合によっては外科的な処置や生活習慣の見直しも必要になります。

特にピロリ菌の感染がある場合は除菌が基本となり、薬で治らない重症例や合併症がある場合には手術を検討します。

それぞれの患者さんの状態に応じて、治療方針を立てることが重要です。

ピロリ菌除菌療法

【ピロリ菌の除菌に使うボノサップRパック400】(大塚製薬HPより引用)
【ピロリ菌の除菌に使うボノサップRパック400】(大塚製薬HPより引用)

ピロリ菌感染が確認された場合、除菌療法が行われます。

ピロリ菌除菌療法は、強い胃薬のプロトンポンプ阻害薬(PPI)と2種類の抗生物質(アモキシシリン、クラリスロマイシン)を1日2回で7日間連続服用する治療です。

除菌成功率は約80〜90%で、1次除菌がうまくいかなかった場合は、薬剤を変更した2次除菌が保険診療で実施可能です。

胃薬による治療

潰瘍の治療には、胃酸の分泌を抑える薬や、胃粘膜を守る薬が使われます。

主に使われるのは、強力に胃酸を抑えるPPI(プロトンポンプ阻害薬)や、同様の働きを持つP-CAB(カリウムイオン競合型アシッドブロッカー)です。

これらに加え、H2ブロッカーや粘膜保護薬を併用することで、潰瘍の治癒を促し、再発を防ぐ効果が期待されます。

患者さんの症状や体質に応じて薬の組み合わせが選ばれます。

外科治療・血管内治療

外科治療・血管内治療

薬物療法では改善が難しい場合や、命に関わる合併症がある場合には、外科的処置や血管内治療が必要となることがあります。

たとえば、潰瘍が胃や腸に穴をあける穿孔を起こした場合は、緊急手術が必要です。

また、大量出血が起きた場合には、まず内視鏡で止血処置を行い、それが難しい場合には血管内治療(IVR)、さらに止血困難例では外科的止血術が検討されます。

その他、幽門狭窄や薬で治りにくい潰瘍(難治性潰瘍)にも手術を行うことがあります。

生活習慣の見直し

潰瘍の再発を防ぐためには、日常生活の見直しも欠かせません。

禁煙や節酒は胃粘膜の回復を助け、潰瘍の悪化を防ぎます。

また、脂肪分や刺激物を控えた胃に優しい食事を心がけること、ストレスをため込まない工夫、十分な睡眠や規則正しい生活リズムも重要です。

薬だけに頼らず、生活全体のバランスを整えることが再発予防につながります。

胃・十二指腸潰瘍の予防

胃・十二指腸潰瘍を予防するためには、まずピロリ菌感染の有無を確認し、感染している場合は適切な除菌治療を行うことが重要です。

ピロリ菌の除菌によって潰瘍の再発率は大きく低下します。また、痛み止めなどのNSAIDsを継続的に使用する人は、医師の指導のもと胃薬を併用することで予防効果が期待できます。

さらに、日常生活における生活習慣の見直しも大切です。

具体的には、喫煙や過度の飲酒を控えること、脂っこいものや刺激の強い食べ物を避け、規則正しい食生活を送ることが推奨されます。

十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないような工夫をすることも予防に役立ちます。

潰瘍は再発しやすい病気の一つであるため、予防の意識を持って日常生活を見直すことが大切です。

草加西口大腸肛門クリニックでの【胃・十二指腸潰】の診療

草加西口大腸肛門クリニックでの【胃・十二指腸潰】の診療

当院では胃・十二指腸潰瘍の診療も行なっています。

当院では、まず問診やお腹の診察を通じて、痛みの部位や性状を丁寧に確認します。

そのうえで、必要に応じて胃内視鏡検査(胃カメラ)を行い、胃や十二指腸の粘膜の状態を直接観察します。

潰瘍が見つかった場合には、ピロリ菌感染の有無を調べるため、迅速ウレアーゼ試験や組織検査を実施します。

診断結果に基づき、薬物療法を中心とした治療を開始し、ピロリ菌感染があれば除菌治療も行います。

なお、当院では緊急内視鏡による止血処置には対応しておりません。

吐血や大量の下血など大量出血などが疑われる場合には、救急病院の受診をお勧めいたします。

胃・十二指腸潰瘍の再発や悪化を防ぐためには、まずピロリ菌の除菌と生活習慣の改善が非常に重要です。

ご自身の体調や生活を見直す良いきっかけとして、ぜひお気軽にご相談ください。

胃・十二指腸潰瘍に関するQ&A

ピロリ菌感染があると必ず胃・十二指腸潰瘍を引き起こすの?
いいえ。感染していても症状が出ない人もいますが、潰瘍や胃がんのリスクを高めます。
ストレスだけで胃・十二指腸潰瘍はできるの?
ストレス単独での発症は少なく、ピロリ菌感染やNSAIDs使用と組み合わさることでリスクが高まります。
ピロリ菌を除菌したら二度と胃・十二指腸潰瘍にならないの?
除菌で再発リスクは下がりますが、NSAIDsなど他の要因があれば再発の可能性はあります。
胃・十二指腸潰瘍は自然に治りますか?
軽症なら自然に治癒することもありますが、適切な治療を受けることが重要です。
胃潰瘍は胃がんになりますか?
潰瘍自体はがん化しませんが、ピロリ菌感染による慢性炎症は胃がんのリスクになります。
痛み止めのNSAIDsを使い続けても胃・十二指腸潰瘍にはならないの?
NSAIDs(アスピリンやロキソプロフェンなど)を長期間使用すると、胃粘膜を保護する物質(プロスタグランジン)が減少し、潰瘍のリスクが高まります。使い続ける場合は胃薬の併用が推奨されます。
胃・十二指腸潰瘍は遺伝しますか?
ピロリ菌感染は家族内で広がることがありますが、遺伝とは異なります。
胃・十二指腸潰瘍の再発を防ぐにはどうしたらいいですか?
ピロリ菌の除菌、NSAIDsの適切な使用、生活習慣の改善が重要です。
ピロリ菌除菌後でも胃カメラは定期的に受けるべきですか?
ピロリ菌感染がある場合、除菌後も定期的に内視鏡検査を受けるのが望ましいとされています。特に、ピロリ菌除菌後も、胃の粘膜に萎縮や腸上皮化生が残っている方は、年に1回の胃カメラによる経過観察が勧められています。胃粘膜の状態によっては2〜3年に1回でも可能な場合もありますので、医師と相談しながら決めるのが重要です。
胃カメラはつらいと聞きましたが大丈夫でしょうか?
胃カメラはつらいイメージがありますが、当院では鎮静剤を使用し、ウトウトした状態で楽に検査を受けられます。また、鼻からの細い内視鏡での検査にも対応しています。
048-951-0421
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診療内容
肛門科、大腸カメラ、胃カメラ、消化器科、大腸がん検診
院長
金澤 周
(医学博士/日本消化器外科学会 消化器外科専門医・指導医/日本大腸肛門病学会 大腸肛門病専門医・指導医/日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医)
住所
〒340-0034
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